山紫水明に育まれた〝大河の一滴〟
北にそびえる気高い秀峰
南には、清らかな木曽三川がとうとうと流れ、眼下には、広漠たる濃尾平野が広がります。
砂礫の間で生まれる大河の一滴
豊かな森林は、清浄な伏流水を生み、山々を縫うようにしぶきを立て、やがて、ゆったりと蛇行する木曽三川へと注ぎます。
山紫水明の国、岐阜
この地は古来から、山と川とに深く関わってきました。
特に、清流とよばれる長良川流域は、人々の暮らしとのかかわりが密接で、さまざまな文化・歴史・産業が育まれてきました。
天理教岐美大教会も、岐阜城を仰ぐ金華山のほど近く、長良川のほとりにあります。
この地に「天理」の教えが伝わったのは、およそ明治24年頃のこと。人々が互いに相和す生き方を目指す「陽気ぐらし」を道標とする教えは、人々の心に慈雨のように染みわたり、美濃・飛騨の各地で、純朴な信仰が次々と生まれました。
それら信仰の“大河の一滴”は、次第に大きな水脈へ――。明治24年には、布教の拠点となる「講」が結成され、岐美大教会へと発展する礎となりました。
以来、百有余年――。
岐美大教会は、信者の拠り所として、あるいは東海地方の布教の拠点としても発展。現在も、天理教教会本部(奈良県天理市)の直属教会として活動しています。
神殿では、毎朝夕におつとめがつとめられます。また毎月22日には、全国の部内教会長、信者が集まり、月次祭(つきなみさい)が執り行われ、神様への感謝と祈願が行われています。